離婚が成立し、ほっとしたのもつかの間、トラブルが発生することは珍しくありません。
今回の記事では、離婚後に発生するトラブルを紹介し、事前回避するためにできることについて解説していきます。
離婚後によくあるトラブル
離婚が成立すればもう関係ないと思われるかもしれませんが、離婚後すぐにトラブルが発生することもよくあります。
それぞれが別の道を歩き始めるのが離婚というものです。離婚当初と状況が変わるのも仕方ありません。
ただ、それでも決めた条件を守ることは鉄則です。それを反故にしてしまうとトラブルが発生かねません。
お金のトラブル
離婚後に支払われるべきお金が振り込まれないトラブルはよく起こります。
離婚条件にあった慰謝料や養育費を相手が振り込まない。これが離婚後に最も多いトラブルです。
更に子育て中に、進学費用が急遽必要になることもあり得ます。
また、自分が常に健康であればよいのですが、思わぬ病気で収入が見込めなくなることもあるでしょう。
そのようなときは、相手に養育費の増額を請求することができます。
ただ、相手が拒む可能性はとても高いと言えるでしょう。
そしてその逆の立場も考えられます。
特に何の根拠もなく、無茶な養育費増額を請求されるかもしれません。
このようなお金に関するトラブルは、離婚後非常に多く発生します。
早く離婚したいからと曖昧にすることは無いようにしましょう。
子供に会えない
離婚条件で取り決めていたにも関わらず、子供に会わせてもらえないトラブルもよく起きています。
離婚後、養育費を毎月振り込んでいるにも関わらず、子供に会わせてもらえないのです。
ただ子供が成長するにつれ、会いたくないと思われることもあるはずです。
しかし子供の感情を抜きにして、会わせないようにする親権者もいます。
理由はいろいろあるかもしれませんが、面会は子供の権利です。
離婚後に条件として交わしているのであれば、それを妨害してよいわけがありません。
つきまとい行為
相手が納得せず、しぶしぶ応じて離婚が成立すると、元配偶者が次のような行動をする場合があります。
- 自宅の付近を徘徊する
- 職場に来る
- 何回も着信がある
- 実家付近に誹謗中傷のチラシをまかれた
このようなストーカー行為を行うトラブルが発生することもあります。
離婚に納得していない、離婚のせいでプライド(キャリア)に傷がついたなど、理由は様々です。
もし危険なトラブルが発生した場合は、躊躇せず第三者に相談しましょう。
離婚後、元配偶者が豹変することもあります。その場合も自分や家族の身を守ることを優先しましょう。
離婚後のトラブルを回避する方法
離婚後のトラブルを事前に回避するには、弁護士に相談することが一番です。
離婚後はトラブルに発展する可能性が高いため、離婚前にしっかりとした取り決めをすることが重要です。
離婚協議書を作成しておく
お金の問題、子供の問題、これらをしっかりと話しておくことも重要です。
ただ、当事者同士だけで行うと細かい箇所まで目が行き届きません。
どうしても大まかな取り決めになってしまいます。
離婚後のトラブルをできるだけ回避するには、経験豊富な弁護士に相談するのが得策です。
様々なケースから最適な離婚条件を提示してくれます。
その結果を離婚協議書にしたためて、公正証書として残しておくことがおすすめです。これで離婚後のトラブルを回避することができます。
相手を信頼して口約束で離婚したが一番危険
離婚後のトラブルが起こるケースで一番多いのが、離婚条件を口約束で済ませたというものです。
「相手を信頼していた」「子供のためだから大丈夫だと思った」などの回答がありました。
最初に伝えましたが、離婚後はそれぞれの人生が始まります。あとで状況が変わることなどよくあることです。
離婚後のトラブルを回避するためにも、取り決める離婚条件があるときは、あらかじめ弁護士に相談しましょう。